写真がみなさんのお手元に届くまで、約2か月。
いとう写真とstudio5による手仕事をご紹介します。

1. 現像
2. ベタ焼き
3. セレクト
4. プリント
5. チェック〜仕上げ
6. 発送

いとう写真館で撮影されたフィルムは、まずは「studio5」の勢井さんのもとへ。

studio5の暗室での作業。まっ暗の中、フィルムをリールに巻いて現像開始。(暗室と聞くと赤い光を思い浮かべるかもしれませんが、現像の段階では本当の真っ暗闇の中での作業です!)
現像液は温度管理が重要(夏や冬は特に)。撮影者や撮影の状況により現像時間は変わるので、伊東がどんな状況で撮ったかを勢井さんへ伝えて、それを基に現像時間が決まります。

現像データ表

フィルムリール

手作業だと微妙な加減ができるので、美しいネガが出来上がるのです。美しいネガを作ることがプリントの仕上がりに影響します。
現像→停止→定着→水洗→乾燥と作業は続き…2時間以上かけて1本のネガができあがります。


乾燥機のスイッチ

乾燥が終わったら、ネガを切ってスリーブに入れ、ベタ焼きを作ります。(1枚の印画紙に並べて焼いた、いわゆるインデックスプリントです。)
ここでも、現像→停止→定着→水洗→乾燥 の行程があります。 ベタ焼きができたら、いとう写真にバトンタッチ。


ベタ焼きを1カットずつルーペでチェックして、どの写真をプリントするか決めます。
「その人らしい1枚はどれやろか?」「どんな表情の写真が届いたら嬉しいやろか?」
撮影した時の皆さんとの会話や、しぐさ、表情を思い出しながら、最高の1枚を選びます。
セレクトが終わったら、再びstudio5へ。


1カットずつネガキャリアに装着。
ホコリを取って、焼きはじめます。



細かい粒子を見ながらピントを合わせます。


引き伸ばし機のタイマー
1枚1枚露光時間が違います。勢井さんは長年の経験で、ネガを見ただけでどれだけ露光すれば良いか判断します。これは本当に神業!



イーゼル
印画紙を挟み、写真をどのサイズで焼くか調節します。


引伸し機のレンズは、ネガサイズやプリントサイズによって使い分けます。


職人の勘によっていい具合に露光された印画紙は、セーフライト(印画紙が感光しない赤い光)の灯った部屋で、現像→停止→定着→水洗→乾燥 が行われます。
この現像液の温度や現像時間も、どんなプリントに仕上げたいかで調節します。



出来上がったプリントは、小さなキズやホコリが写り込んでいたらスポッティング(手作業で修正)をして仕上げます。studio5での作業はここで終了です。

出来上がったプリントを1枚1枚チェックします。焼き直しが必要なものは、再びstudio5へ発注します。出来上がったプリントを、お客さまそれぞれの仕様に仕上げていきます。


木製パネル仕上げ。


台紙やアルバムに貼り込むのも全て手作業です。


日付をスタンプ。

ホコリやキズが無いか最終チェックをして、
1つずつ梱包して発送します。

いとう写真館撮影日から発送までは、約2か月。
このような作業を経て、みなさんの手元に届きます。
楽しみに待っていてくださいね。